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2010.03.09 *Tue*

FRAGILE

先日、パソで文字を打っていて『あう』という言葉を漢字変換しようとしたんですね。
そしたら、予測変換と共にそれぞれの漢字の意味が表示されるんですけど、こんな風に出た。


逢う:親しい人と巡りあう
  →ここで逢ったが百年目


えっとぉ…。確かに両方に『逢う』って字は使うけれども…。文章の前後をもうちょっと考えようよこれ編集した人…!や、でも確かに合ってるかもしれない。
ほら、映画のあまでうすでも、まさにそんな二人が描かれてるじゃないですか!
アレ絶対さりえり→→→→こえられない壁→→→もつぁるとだよね?ていうかそれしか描いてないよね?
ああいうの見てると、なんかもう超越した憎しみって恋愛を超えるなってちょっと思っちゃう。
だって憎むって字は心が重なると書くんだもんなー。
愛しくて愛しくて憎い…。ある意味究極の愛の形ってやつですか。歪んどるなあ。ま、それが醍醐味ということもありますが。
綺麗過ぎる水には魚も棲まないというけれど、汚れすぎたヘドロみたいな水にも生き物はすめましぇんがな。



ということで。
本日は第三者から見ると、汚れ過ぎていて水中の状態がどうなっているのかよく判らないんだけど、その水に負けないくらいのどろどろの愛憎ひきこもごもの精神状態でそこに棲まっている二人の男の話の感想をば。




FRAGILE (B‐PRINCE文庫)FRAGILE (B‐PRINCE文庫)
(2008/04)
木原 音瀬

商品詳細を見る




題名:FRAGILE
作者:木原音瀬
挿絵:高緒拾
初版:2008.4
発行:リブレ出版


****************************************

あらすじ:
大河内の人生は、バラバラに壊されてしまった。一人の男の手で―。
才能あふれる部下・青池を嫌い、一方的に蔑ろにしてきた大河内。
我慢の限界を迎えた青池は大河内に襲いかかるという事件を起こし、社を去っていく。
目障りな存在がいなくなり安堵したのも束の間、ある夜、その青池が大河内の自宅で待ち構えていた…!
大反響の雑誌掲載作に大量書き下ろしを収録。
二人が踏み込んだ愛憎の迷路のたどり着く先は―。

****************************************



はい。この小説は帯が本来の仕事をしたいい例の作品ですね。帯付きで買えてよかったよ…。帯なかったら買えなかったもん…(遠い目)。
だってさ、首輪つけたまっぱだかの男が表紙ってどうなのYO!と激しく主張してみる。
だけど、激しく主張したいのは表紙だけではなかったのだった…。

中身、ぶっ飛び杉。

何がぶっ飛びすぎかというと、あえていうならこれを考えた作者の脳みそ?(褒め言葉です)
なんつーか、一冊通してものすごい勢いで読んでしまうくらい先の気になる話だというのに、これほどまでに登場人物の全てに感情移入して読めない作品というのも珍しい。

…つーか理解できたらそれ単なるヤバイ人ですって。
熱林の評価もまぁそりゃー素晴らしいくらいのわかれようですよ。てかこの作品の感想評価が全員★5つだったら日本の行く末をオイラ達は心配するよ!
や、この作品に限れば★1つでも充分理解できますよ。つーか評価が分かれて当然というか、そりゃーもう。
先ず主人公がムリv
もうさ、主人公の大河内(受)がほんと矮小というかサイテーというかショッカーというか。
通常のボラでは間違いなく当て馬にもなりえない、確実にヤな上司としてなら登場するだろうけど…という具合。
こう、才能溢れる部下の青池(攻)の才能に嫉妬して、ありとあらゆる嫌がらせをして挙句、青池がゲイであるということを社内でバラし、相手が仕事を辞めるというところまで追い詰めるという。
自分は出世するためならどんな手段も厭わないというね。
なんというか人間としてサイテーなんですわ。もう底辺。虫。虫以下ですよありえねー。
で、普通こんな腐った受であれば、攻に対して同情票が集まる…というのが一般的なのですが、そうはナリセが卸さない。
攻の青池も、大河内に負けず劣らずの男だったんですねぇ。
この大河内に対して復讐をしようとするんですね。青池は。ま、当然だよねとそこは思うわけなんですが。
そっからだ。ナリセ節がブイブイきいてくるんだなあ。
どんな出汁がきいているかというと、復讐のしょっぱなが

「おしっこがしたいな」

という一言から始まり(読み出してたったの39ページ★)、
大河内に対してこう、ちーっとマーキングするんですわ。

(-谷-)

で、その後言った一言がこれですよ。

「あなたを飼ってもいいですか」

↑疑問系なのにおまえちっとも聞いてないじゃねーか!!ていうか何なんだよ!ボラでよくある『お前はワンコだ』みたいなね。そんなよくある展開な筈なのに、このしょっぱい感じというかちっともピンクいものが無い、痛々しさだけが残るこのご主人様展開何アルカ。
もうお前らどっちもどっちだよ!!青池お前電波すぎるだろ!二人ともどっちもどっち過ぎて既に感情移入が二人に出来なくなる展開に。
シンクロ率低下ーー!!!とかそんなレベルじゃないですよ。0だよ0!

話の多くがこういういっちゃってる内容なので、大河内の叫び声ばっかりが出てくるんですよね。
それがまた…情けないことこの上ない。

「ひえええっっっ」
 
「うっ……うわあああああああっ……」

「ウエッ、ウエッ……」

「グエッ」

「オウッ、オウッ、オウッ」

「ひいいっっ……」

「うっ、ぐえっ、ぐうっ……」

「ぎゃあああっ―――――」

「あああっ、ああっ、あああああっ、ああああっ」

なんだこれ。何処の動物園?
つーか叫び声にバラエティありすぎじゃないですかという突っ込みはおいといて。
こんな二人でよく愛情芽生えたよなというところがナリセマジックなんですが、元々青池は大河内が好きだったという設定なんですよね。ま、その時点でちょっと待てや?なんですが、まぁねえ。この広い世界、人智の計り知れないことは多々あるものでして、虫みたいな男に欲情する男(青池)がいても問題はないんでしょう。…多分。

で、その青池の好きという気持ちが、大河内のあまりな態度によって、
恋しい恋しい→愛しい愛しい→憎い憎い憎い…となるわけです。
恋は下心。愛は真心。その心がひたすらに重なった時に、憎いという感情は芽生えるんですかねぇ。
どうでもいい相手には憎いとすら思わないのだから、そう考えると『殺したい』とまで想える憎しみっていうのはある意味心の最終形態なんでしょうか。うわっやだな…誰も救われないじゃん!

ただ、青池は元々純粋な気持ちから大河内を好きだったので、監禁していた大河内が本当に死にそうになった時(そもそも死にそうになりそうなくらい何をやっててんって話なんですけど)、ちょっと態度が軟化するんですよね。
で、このあたりから「およ?」「およよ??」この二人、もしかしたらもしかするんじゃね??
という変化が起こってくるわけです。寧ろ甘甘。
すげーよまだページ数あるのに甘甘だよ!しかも今までがあんまりにあんまりだったから、喉が乾いている時に食べる甘食みたいに、もうなんか口の中かっぴかぴ状態なんですが!水!水をくれええええ!!!(目ぇ血走らせ)
俺達は真夏のアスファルトに叩きつけられたミミズか何かか。

…つーか普通のボラならここでくっつくよね!てかくっついていいと思うんだ?色々あったけどめでたしめでたし。それでいいと思うんだ。たとえ口の中がぱっさぱっさでもさ。誰かぽかり持ってきて。電解質電解質。

だがしかし。そうはナリセが卸さないパート2。

もうさ…何で!?何でこうなるかな!?
大河内サイテーだなほんとお前!わかってたてたけど!お前もう救えねーよ!!神様もうお手上げだよ!せいんとおにいさんズも困っちゃうよ!
そんでもって青池!おまえ…相手が大河内だから許されるものの、電波さんとかいうレベルを軽く超越してるわ!!
超/新/星/爆/発。もうぱるさーぱるさー。すーばーノヴァ。
大河内じゃなくとも「ひいいいいいいいい」ってなるわーーーーー!!!!!
もういっそ自分を殺してくれと言いたい。

これからこの小説を読む方に。
これだけは。これだけは伝えたい。

挿絵を先に見ないこと。絶対に見ない方がいい。てか見ちゃだめ。

とあるページがあまりに衝撃的なシーンの挿絵なので、その絵を見てしまうとどうなるかわかっちゃうんですよね。
ほんと衝撃的だから、先がわかっちゃうともったいないので見ないのが得策かと。
いっつも本の内容はだだ漏れのこの日記でさえもこのシーンはちょっと書くのがためらわれるのでねぇ…。
是非読んで確かめて欲しい。

それにしても登場人物の名前が秀逸。
究極電波な攻は青池達郎。青い池。なんかもう藻がいっぱいで底が見えなさそうな底なし沼なイメージだし。
寄生虫と言われたサイテー男の受、大河内友巳。ヘビですか。そしてやっぱり水なのね…。池に注ぎ込む河。
もう全てがいやすぎる…。でも素晴らしい名前センスですナリセコノハラ。








「愛されていない人間に捨てられるより、愛されてると思っている人間に捨てられるほうが、より惨めだろう」







↑この言葉を大河内が青池に対して吐いた時、今まで唾棄すべき小物でしかなかった大河内がちょこっとだけ大きな悪党に見えた。一応褒め言葉で。
にしても、ラスト。十数ページの怒涛の展開はすさまじいの一言。
ほんと、愛しくて愛しくて憎いってセリフはこの二人のためにあるね…。遠い目。




【勝手に評価】
衝撃作品度:★★★★★(あえてノーコメントで)
B  L度: ― (測定不可)
総   合:☆☆☆☆☆(自分達的には★5つだけど、他人様に薦められるものではないというのでこの評価。読む人を選ぶと思います。かなり。)


ここで日記書き始めて、今まで無い位のあいまい評価ですんません。でも、こうとしか評価しようがなくて。

実はこの本、暫が商業のボラを読み出してから極初期に読んだものだったんですよ。
こんなのを最初に読んじゃうと、大概の設定を受け入れることが出来ます★
なんかもうフリーダムっつーか荒療治すぎるっていうか。そしてこの作品が駄目っていう方の感想も、ものすごくよく理解できるんですよね。
どちらにせよ、衝撃作品であることに変わりはないと思うので、一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
心が元気な時にでも。






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Author:万里&おさる
万里とおさるの腐女子シスターズ。
姉なのにおさるに虐げられて過ごす、万年ディフェンス女、万里。
オフェンス担当、α派の笑顔で人をぶった切る(人に言われた)テラドSなオフェンス担当の妹おさる。
二人合わせて暫。

【当ブログについて】
・ネタバレしまくってます。基本的に最初は日常の日記、折りたたみで本の感想になっています。
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