暫。 月に笑う
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2010.01.26 *Tue*

月に笑う

たまたまテレビをつけたらば、げっくのコード青の2をやっていたのです。
…あれ?やまぴーって…こんなにオトコオトコしてたっけ!?もっとおぼこくなかった!?
少なくともコード青の1の時はまだおぼこかったような気がするんだけど。
今日のテレビの彼はなんというかオスのにおいが漂ってきそうだった。ぐはぁ…やられた…っ(何を?)。
いやぁ…短い期間で男の人って成長するもんですよねぇ。
このやまぴーを観た時、ある種の衝撃と共にこの小説の登場人物を思い出したんですねぇ。

と、いうことで!
本日は、当初はおぼこく受け受けしかった少年が9年という年月を経てオス♂に変化してゆくこの本の感想をば。
月に笑う〈上〉 (ビーボーイノベルズ)月に笑う〈上〉 (ビーボーイノベルズ)
(2009/12)
木原 音瀬

商品詳細を見る




題名:月に笑う 上・下
作者:木原音瀬
挿絵:梨とりこ
初版:2009.12
発行:リブレ出版


****************************************

あらすじ:
路彦は、深夜の教室である事件を目撃してしまう。
それ以来、事件のことを探りにチンピラ信二が学校周辺をうろつき始めた。
ひ弱な優等生と小さな組のヤクザ―年齢も環境も大きく違う二人なのに、知り合ってみるとなぜか奇妙な友情関係が芽生え、路彦の未成熟な心と体に、信二の存在は唯一の安らぎとなっていくのだが…。
二人の出会いから九年の歳月を描く超長編。
大量書き下ろしを加え上下巻同時発売。

****************************************



このお話は全3章から構成されてますが、当初は1章だけが雑誌に掲載されていて(03年)、それから大幅に加筆修正されたものが今回単行本化されたものだそうですね。
感想はたくさんあるのだけども、暴露してしまうと、実は第1章が一番好きなんだなぁ。
確かに1章だけで終わっていたら『なにいぃぃぃぃーーーー!!!!ここで終わるんか!!!!!(悶)』とじれじれしていたと思う。
決して2、3章が無くても良かった、ということでは無く、全編を通して読んだ上で1が好きだぁ。ということなんですね。
1ってほら…『すんどめ』じゃないですか。いや、すんどめもいってないな…もう子供二人がじゃれあっているような、そんな関係性ですよね。
1はお互いが子供なんです。
この場合、子供ということは年齢的なこともそうですがそれよりも寧ろ世界があまりに狭い、ということです。閉じた世界の中の、限られた人間関係。
路彦は優等生で立派な家族がいるけれども、決して理解者ではない彼ら。学校でもいじめられていて、友達もいない。
一方、山田は社会には出ていてチンピラで、強がってはいるんだけれども同居している兄貴分に虐げられて、理不尽な扱いを受けているんですよね。
一見すると繋がりのなさそうな世界に住んでいるこの二人を繋げたのが、孤独から生まれた寂しさ。
この二人が読んでいて、凄く痛くて、痛くて、痛くて…。本当に痛い。
この二人の関係こそが、ヤマアラシのジレンマだと思う。
一般的な見方をすると、お互い一緒に存在してていいことなんて無いんですよね。
優等生でいい子ちゃんの路彦がチンピラの山田と付き合っても、チンピラの山田が路彦と付き合っても。
でも、独りでいることは本当に寂しくて、寒くて、生きることが辛い。
そして、そんな自分を心から理解してくれるのは、お互いの存在しか無い。
一緒にいたら互いのトゲが刺さって痛い。痛いけど独りの寒さよりは、たとえトゲが刺さっても、相手の体温を感じていたい。流れる血すら温かい。
そういう関係性が、なんとも読んでいて痛いんだけど、ぐっとくるんです。
1の終わりあたりで、一度は離れ離れになってしまった二人が再開し、山田に小猿のようにしがみついて泣く路彦の挿し絵におもわずほろり。

全体の章を通すと、ナリセコノハラ氏の小説からすればベタ甘な方に分類されるんだけど、この1章の部分だけは切なさの度合いがやはり一級品かと。

ストーリーが進んで2章に入ると少しお互いに成長し、そしてお互いを取り巻く環境が変化してゆき、それぞれ世界が広がっていきます。
山田には良太という弟分でありよき理解者が出来、路彦にも高校に入って森という親友に恵まれます。
ここから、1のような『二人だけの世界』というのではなくなるんですね。
路彦の性格は、1でかなり虐げられていたので暗くてうじうじして後ろ向き思考というか根暗ちゃん(…)だったんだけど、ちょっとなよっちぃとことはまぁあっても、山田に言いたいことは言えるくらいにはなるんだよね。
体も成長して、ちびっこかった身長が山田と同じくらいになる。
なんかさ、ここらへんからもう気配はしてるんだよね。1だけじゃわかんないんだけど、2の時点で警報発動してるじゃん?というか。『リバ注意!』っていうのを見て、読む前はハラハラしてたんだけど、文章の流れ的に『あぁこりゃもう山田駄目だわ…』みたいなね。不穏な空気流れてるじゃないですか。
ストーリー的に無理が無ければリバ全然おっけーなんで、この話は抵抗無く読めました。

…つーか…「やぁ~~まだぁ~~~!!!!!!!!!(ド●ベンのイ○キ風に)」

と、私達は言いたい(正座)。
なぜなら、路彦をして『信二さんになら何をされてもいい』とまで言わしめて誘われまくってんのに、
もう据え膳とかいう問題じゃ無いっていうのに手ぇ出さない寸止め状態なんですよ?
『僕にマーキングすればよかったのに!!』(by路彦)
で、信二さんが入れてくれないなら僕がやるーー!!!!(ヤケ)みたいな?ね。
すっぽりいっちゃうわけですわ(もう少しオブラートに包もうよ自分達…)。
ほんとへたれなんですよ。山田。路彦に手を出すのが怖かった山田。
本来は手放すことなど出来ない位、心から想って、想って、想っているのに。

でもね。憎めないんです、彼。へたれっちゃーへたれなんですけども。
過去に色々背負ってしまったものがあり、その悲しみを読者は知ってしまっている分、どうしてもね。いいやつなんだよ。
けんかっぱやいし、シモねたばかりだし(●ンコ連呼…)、口も悪いんだけど。
でも、一本すじが通っていて、人情に厚い。
そんな彼は、大きい口はたたくんだけど、いざとなったら戦います。大切な人たちを守る為に。
家族というものに飢えている山田は、組に擬似家族を求めていたんですね。
だから、その擬似家族の大黒柱である惣一には、自分の命をかけてもいいくらいに心酔していたんです。
なのに、自分が家族だと信じていた惣一の、冷酷な仕打ちにあってしまう。
裏の事業に関わってしまった路彦を組織から手放して貰うために、彼は惣一に必死に頼み込みます。
命をかけて惣一を守りたいと思っている自分が、路彦を組織の仲間に入ることだけは許して欲しいと言っているのに、
惣一はイエスとは言ってくれない。
更にトラブルに巻き込まれた親友で弟分の良太を必死に助けようとするけれど、それもまた惣一によって阻まれてしまいます。それによって、自分が組織の中で追いすがっていた擬似家族の幻影が、大きな音を立てて崩れていったんですね。
家族という血の縁が薄かった山田。そんな彼が自分の血を流してでも守りたかった二人の仲間。
もう、一人ではどうすることも出来ず、袋小路に身も心も迷いこんだ彼。絶望の中で路彦に助けを求める山田は読んでいて辛いのです。


しかし今思うと、割とやっぱり間は内容きつめなんだけど、やっぱり読後感は甘めに感じられてしまうんだよなぁ。
そして、大人になった路彦のなんと頼れること!
…山田が変わらなさ杉というべきなのかはまぁ置いといて。

ところで、いつも何気に気になるのが帯に書かれているあおり文句だったり、裏表紙に書かれている内容紹介の言葉だったりするんですけども、この小説の帯の言葉がなかなかにうまくまとめてあって、しかもそれが文中の言葉を抜粋しているのではなくオリジナルだったのでGJでした!

そうそう、小説b-Boyの雑誌の2月号購入してしまたアル。だってもう、これ逃したら何処に収録されるのん!?
と叫びたくなったじゃないですか。どうせなら小冊子の方がよかった。これ一冊丸ごと長々と持ってるのは辛いのよ奥さん。でかい雑誌はかさばるんだってばよ。
ま、そちらはあまあまですね。あまあま。そしてリバですねリバwwwwwwwwwwwwひゃっほい!!!!
路彦よかったねーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!念願の受だよ路彦っ!!!!やっと受けれたよ…!!
…と思ったら。
なんか…もう…限りなくなんつーか山田受だった…。どうせだったらもうちょっとしっかりリバってくれてもと思ったけど、山田は結局は天性の受だったってことでファイナルアンサーってことか…。


そして梨とりこさんの挿絵が、凄く小説の雰囲気にあっておりました。素敵!
冬の寒いイメージにぴったりでした。やっぱり挿絵って重要だよね。
本屋さんで上下が並べてあって、とても綺麗でした。
まあ某本屋さんでは下だけ平積みしてたけどね!それ意味無くないっすか?








「どうして信二さんと一緒にいると、こんなに楽しいんだろう」

路彦が真剣に見つめてくる。

「馬鹿みたいって思っても、馬鹿みたいに楽しい。不思議だよね。怒ってても、喧嘩してても、そばにいたいって思うんだ」

そう言って路彦は笑った。

「中学の時に、信二さんに会えてよかった。僕の人生のそばに来てくれて、ありがとう」








【勝手に評価】
チ○コ連呼し杉度:★★★★★(こどもの瞳といい勝負。あっちはチ○チ○。だからオブラートに以下略)
BL度:★★★★
総 合:★★★★☆



作者があとがきで『○ンコとか何とか…』と伏字にしておられましたが、文中で思いっきりマンマだったのに何を今更…と苦笑。重要な部分を何も隠していないという罠★



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Author:万里&おさる
万里とおさるの腐女子シスターズ。
姉なのにおさるに虐げられて過ごす、万年ディフェンス女、万里。
オフェンス担当、α派の笑顔で人をぶった切る(人に言われた)テラドSなオフェンス担当の妹おさる。
二人合わせて暫。

【当ブログについて】
・ネタバレしまくってます。基本的に最初は日常の日記、折りたたみで本の感想になっています。
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