暫。 世界の果てで待っていて ―嘘とナイフ―
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2010.11.09 *Tue*

世界の果てで待っていて ―嘘とナイフ―

昨日、母方のおばあちゃんの卒寿のお祝いで田舎に帰ってきました。
90歳って、改めて凄いなぁ…と思ってしまう。
いつも穏やかで、にこにこしていて、とってもいいおばあちゃんです。
決して近くはない場所に住んでいるので、そんなにしょっちゅう会うことは出来ないけど、昨日は親戚一同が集まって、美味しいお酒を飲みました。
で、暫の家族は一泊していったのですが、おさるだけ次の日仕事だったので、先に帰宅したわけですね。
そしたら…。
同居している父方のおばあさまがですね。夜中に階段踏み外して救急車を呼ぶという事態に…!
真夜中ですよ…朝3時とかですよ。
万里が田舎で爆睡している頃、おさるは目を血走らせながら保険証に携帯に財布抱えて、てんぱってるじじさまを叱咤しつつ、救急隊員の人に状況説明し、救急車送り出し、自宅待機しながら田舎で爆睡している母親に連絡し、じじさまからの連絡を待ち、連絡が来た頃にはカラスがカァカァ、スズメはチュンチュン、そして新聞配達の時間…。
結局おばあちゃんは入院。とはいっても手術とかは必要ないとのこと。よかった。一安心=3
そうして疲れきったまままんじりともせずそのまま出勤。
休憩時間に携帯を開けたら、万里からメールが来ていた。
『大変だったね』っていうメールを期待しながら、そっと携帯をあける。


題:今朝のオヤジギャグ

母『(食パンの耳を切り落としながら)あんたこのミミ食べなさいよ』
万里『イヤアアアアアアア!!!!!!!!』


おさる「ねぇ。このメール見て殺意が芽生えたとしても、おさる間違ってないよね?」
万里「えー?いやだってさーこれ最初、自分で発言して耳とイヤーが自分の中で繋がらなかったんだけど、イヤァって叫んだ数秒後に、『嗚呼!!これもしかしてギャグ!?ギャグなの!?』って気づいてしまってさー。んで、大発見★って思って、これをおさるに一刻も早く伝えないと…!!って使命感にかられてねぇ…しみじみ。」
おさる「…誰も聞いてねーよ…!!ギャグが生まれるまでのサクセスなんてよおぉぉおお…!しかもてんめー、母上父上と一緒にゴルフしてかえったろ…!!のんきによぉ!人が睡眠時間削っててんやわんやしてるって時にっ!!」
万里「そーいえばあれね。前の母上記憶喪失事件(以前の日記参照)の時も私おらずにおさるが被害被ったよねえ。」
おさる「そうだぜ★もう、大概のイレギュラーにはびっくりしないZE★…ってちっともうれしくねー!!」

健康第一。しみじみ。


さて。
昨日、スズメがちゅんちゅん啼く…までおさるは起きておりました。
かの有名なまざーぐーすでは、スズメがコマドリを殺しましたが、この本に出てくる白鷺は、誰が射落としたんでしょう?
ということで、本日は、この本の感想をば。
世界の果てで待っていて ~嘘とナイフ~ (SHYノベルス)世界の果てで待っていて ~嘘とナイフ~ (SHYノベルス)
(2010/10/22)
高遠 琉加

商品詳細を見る



題名:世界の果てで待っていて ~嘘とナイフ~
作者:高遠琉加
挿絵:茶屋町勝呂
初版:2010.10
発行:大洋図書


*************************************

あらすじ:
渋谷区神泉に調査探偵事務所を構える黒澤統一郎は、暑い夏の午後、元同僚で渋谷警察署の刑事である櫂谷雪人から呼び出される。
補導されたある少年が、黒澤の名刺を持っている、と。
それが新たな事件の始まりだった・・・!
妹である澪子の死の真相を独り探り続ける黒澤。
そんな黒澤に、雪人は自分の知らない影を見つけ動揺する。
自分はあの男の何を知っていて、何を知らないのか・・・
そんな雪人は、公安の鴉と呼ばれていた鷹取から統一郎の行確を命じられ!?

*************************************


1冊目の『天使の傷跡』の方では、物語を流れる本質的な問題の導入部分…黒澤の過去というか、彼の妹を殺害した真犯人を探すことと、雪人と黒澤との二人の関係のさわりだけ…という感じでした。
今回2冊目に入って、物語に深みが増し、黒澤の抱えているものがこんなにも重いものだったなんて…ということに正直驚きました。
根ざしている問題のあり方、関わり方が、黒澤自身だけの問題ではないんですよね。
今までは澪子殺害事件の真犯人を見つけたらそれでおしまい、と思われていたものから、どうやらそれだけでは済まないかもしれない…ということに事件は発展していく。
これまでは、読者含め、雪人も、澪子は不運な事故に巻き込まれて死んだ…という認識だったんですが、実はそうではなかった。
読みながらうすうすと、『もしかしたら…』とは思っていたのですが、この本の最後の最後になって、黒澤が雪人に明かす、重大な事実に、嫌な予感があたってしまった…。
つまり、内部犯行説。もしくは、その人物が直接手を下していなくとも、確実に事件に関わっている…ということですね。

うーん。
分かりやすく例えていうならば、ナウシカの腐海的な何か?
一本の大きな木が腐っていて、その木を燃やそうとするんだけど、その木が根ざしている森全体が、見えない根を通じて腐敗を媒介していた…というような。
そんなイメージかも。
黒澤が警察を辞めたのは、事件に遭遇して片目の視力が落ちたから…という身体的な問題はその理由も勿論一理あるだろうけども、大部分はそれが建前で、本当は真実を知る為に組織を離れたというわけです。
真理を知りたいならば、森から離れなければ、それを探し出すことが出来ない。
森の陰に隠れているものを探し出す為には。

物語の構成が上手いというか、二重構造の造りが巧みですよね。
一冊完結としての、表層の事件の物語。
そして、物語全てを通じて根底を流れている深層の部分の物語。
深層=つまり黒澤が知りたがっている事件の真実の部分。
表層の事件自体は深層の事件に直接は関係が無いんだけれども、その事件にかかわってくる人物が、深層の部分を明らかにしていく足掛かりへとなっていくという。
今、その部分に少しずつ少しずつ物語は進んでいっているところ。
その表層と深層の間の部分を、黒澤と雪人が埋めていく…という感じかな。
深層部分の足掛かりになる重要な人物が、元公安あがりの刑事、鷹取なんですけども。

澪子を殺した犯人として逮捕された斉木という男。
この斉木が、現在裁判を受けてるんですな。
が、黒澤は、独自の調査で、斉木は澪子を殺してはいないという事実を掴む。
雪人は黒澤から教えられるまで、その事実を知らないんですが…。
斉木は裁判で、澪子を殺した日はアリバイがあると主張してまして、それを鷹取も知ってる筈なんですね。
知っているのに、澪子を殺害した犯人として起訴した…ということは、要するに、澪子殺しの犯人をどうしても仕立て上げたいということに。別に斉木じゃなくてもいい。とりあえず誰でもいいから澪子の事件に犯人をくっつけて、刑を確定させてしまいたい。
刑が確定してしまえば、よほどのことがない限りその事件が再捜査されることはまず無い。
封印したい。
鷹取は事件当時、黒澤の聴取をしていて、そうした関係のある彼が、この事件でそうしなければならない理由があるとしたら…。

今回のキーワードは、『誰が白鷺を射落としたのか』の一文に尽きると思います。

これを読んだ時、有名なあのまざーぐーすの、誰がコマドリ殺したの?を思い出したんですが、歌では『私が殺したの』とスズメが名乗りをあげますよね。
なのに誰もスズメを非難しないのがずっと不思議だったんですが、なんかこの物語を読んだらしっくりきたんですよ。

嗚呼、この歌詞に出てくる目撃者のハエも、血を受けた魚も、墓を掘ったふくろうも、みんなみんな、実はグルだったんじゃないかって。だから、スズメが『私が殺したの』と言っても、誰も何も追及しない。
怖い…怖すぎる…。

白鷺を射落とした鳥は一体誰なんでしょうね。
鷹じゃなくとも、グルになってる誰かさんってことは確かだな。
それに鷹でないとしても、彼は内部犯行だとわかっている筈。多分。そしてそれを隠蔽しようとしてる以上は同罪だろうし。
グルだった…全員でなくとも、少なくとも内部犯行でそれに関わっている人物がいるっていうのは…それが自分が属していた場所だったらなおさら…黒澤には地獄だったろうなぁ。そして多分今も。

そういえばサギソウの花言葉って、『夢でもあなたを想う』。
切ない。
黒澤が背負う十字架が重すぎて哀しい。
そして、冗談にしてしまおうとした雪人への「愛してる」の言葉に、胸がしくしくと痛む。愛の言葉の筈なのに。





「ひとつだけ、本当のことを言え」


統一郎の瞳がぶれるように揺れた。


「ひとつでいい。本当のことを言え。そうしたら、俺は信じる。おまえの何が信じられなくても、それだけは信じてやる」


「……ひとつだけか」


「そうだ」


「愛してるよ」





(´;ω;`)ホロリ




【勝手に評価】
トゥービーコンティニュー度:★★★★★(めっちゃ続いてるし)
B L度:★(ちっす…なんだけど切なくってさーーーー涙)
総  合:★★★★★



続きものだけど★いつつもってけどろぼー!
元々あたくしたちは雪舟さんの絵の時に一冊目を読んだくちですが、茶屋町さんの絵も、前とはイメージががらっと変わっていたので、気にせずに読むことができました。
このお話の独特の、乾いた雰囲気に茶屋町さんの絵は合っていると思います。
雪舟さんの絵は確かにすばらしかったけれどね。
でも、こんなに素敵なお話が、茶屋町さんの絵がつくことでやっと世にでることが出来たのならば、それだけでもう茶屋町さんが絵を描くことに大きな意味があるんじゃないかなと。
挿絵が途中で変わるっていうのは誰にとっても大変なことだと思うんですよね。
読んでる方もそうだし、絵を引き受ける側も凄いプレッシャーだろうし。
それが雪舟さんの絵からで、しかも人気の高遠さんのものとなったらかなりかと。
だから、挿絵そのものを比較する…っていうよりは、また新しい世界を切り開いてくれたって考えると、自然に受け入れられるのかな…なんて思いました。
そういえば、高遠さんのブログに行ったら、『みんな青山のことはガン無視ですか…』と嘆いておられて(笑)。
だって…!
青山ってそんな役柄だよね!?そんな立ち位置だよね!?頑張ってるんだけどちょっとカワイソスみたいな、残念な役回りだよね!?そもそもあたくしたち、青木だっけ青山だったっけ…って本を読みなおしたくらいですからねwああもう色々最低ですね。でも鷹取とかがキョーレツすぎてねぇ…。ほら、肉食の猛禽類に全部くわれちゃってw

次の巻は、もうちょっとだけ早く出るといいなぁ~。
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Author:万里&おさる
万里とおさるの腐女子シスターズ。
姉なのにおさるに虐げられて過ごす、万年ディフェンス女、万里。
オフェンス担当、α派の笑顔で人をぶった切る(人に言われた)テラドSなオフェンス担当の妹おさる。
二人合わせて暫。

【当ブログについて】
・ネタバレしまくってます。基本的に最初は日常の日記、折りたたみで本の感想になっています。
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