暫。 シナプスの柩 上・下
08
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
<< >>


--.--.-- *--*

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
Permalink *  EDIT * ▲TOP

2010.06.02 *Wed*

シナプスの柩 上・下

かしらかしらご存知かしら?
ちょぴん(笑)の『別/れ/の/曲』をご存知かしら?
あの有名な部分を知ってる人は多かろう。だがしかし。
一曲全編通して聴いたことはございますか?
聴いたことがあるという人もいるでしょう。でもね。
CDによってはアレ、省略して編曲してるやつが結構あるんですよ。
あの曲って、よく知られているサビの部分をイメージしたら、本当に別離…というか、黄昏の中、かつて愛し合った男女がひっそりと別れゆく…。そんな想像をしちゃったり。
だがしかし。
この曲を作ったちょぴんさんは女の人と何か過去、あったんでしょうかねぇ。
完全に修羅場な部分が曲の中にありまして、イメージとしては

最初:黄昏。男女のシルエット。たたずむ二人。
中盤の始め~中盤:超盛り上がってる。涙を流しながら別れを惜しむ二人。
中盤の後半:だんだん雲行きが怪しくなってくる。どうやら過去話をしているうちに、憎しみがぶりかえしてきた様子。
後半の始め:なんか皿とか色々な凶器が飛び交ってるうぅうううう!!!!女の人超怒ってるんだけど!?っていうか最初の方で穏やかなうちに別れておけばよかったのに…。
終盤:過ぎ去った嵐。もういい大人なんだから綺麗に別れましょうや。みたいな感じで何事も無かったかのように優雅に別れてゆく二人。

だいだいこんな↑感じ。や、ほんとですって!!
笑うこと必死。初めて聴いた時、ワラタ。
ちょぴん…。大変だったんだな…色々と…。ほろり。


ということで。
本日は、この別/れ/の/曲が重要な意味をなしてくる、この本の感想をば。
この中で出てくるこの曲は、私達の言っている雲行きの怪しい部分は省略されているやつのことを言ってるんだろうなぁ^^




シナプスの柩(上) (リンクスロマンス)シナプスの柩(上) (リンクスロマンス)
(2006/09/30)
華藤 えれな

商品詳細を見る




題名:シナプスの柩 上・下
作者:華藤えれな
初版:2006.9/2006.10
発行:幻冬舎



************************************

あらすじ:
両親を亡くし、大学三回生の時に天涯孤独となった桐嶋水斗は、日本心臓外科界の権威である長山の援助を受けて医師となった。
だが、援助の代償に長山の下で働くことと躰を求められ続けていた。
長山から逃れたいとの思いが募る日々の中、NYから敏腕外科医の樋口が赴任してくる。
彼の天才的な医療技術に心酔した水斗は技術を教えてもらうことになり、いつしか樋口に惹かれていくが―。

************************************



意外にもえれなさん初感想。
ドラマでも何でも、ボラに限らず医者ものって職種が職種なだけに、物語性がある話が多いというか、そういうストーリーが作りやすいんですかね。
面白いものが多い気がします。
それと同じで、警察・893なんかも同一の系統だと思います。独特の閉鎖された縦社会というか。
で、このお話もそんなお医者さんのお話です。
しかも心臓外科。シナプスって題名だから、てっきり脳外かと思ったらそこはアテが外れましたが、ちゃんと『シナプスの柩』っていう題名の意味があるんですよね。
関係ないけど昔よく見てたえねっちけーの『驚/異/の/小/宇/宙/人/体』とかだったと思うんだけど、シナプスっていったらニューロンとかそのあたりのしかわからん(苦笑)。でもあれは名作だぞ!
ほんとどうでもいいですね!

この話は、もう所謂白/い/巨/塔みたいな大学病院特有のどろどろが描かれるんですよ。
『○○教授の総回診です』みたいなね。そんな描写はありませんけどもね。
主人公の水斗(みなと)はそんなどろどろな部分の生贄のような存在だったんですねぇ。
絵に描いたようなワルの教授の下で、学会に発表する論文を教授と教授の息子の為に作成し、影武者となり、挙句水斗は見た目が綺麗な為、教授の愛人みたいなことも強要されていたんですよ。
もちろん水斗がそんな立場に甘んじていたのは理由があり、教授が水斗に愛人まがいのことをさせていたのにも理由があるんだけども、うーん…。

そんな救いようが無いどろどろな中、水斗が助けを求めていたところ、大学にヘッドハンティングされた凄腕の外科医、樋口がやってくると。
そこで、元々大きく歪んでいた運命の歯車が更に回り始めてえらいことになるわけです。
なんと…精神的に耐えられなかった水斗が、樋口の目の前で病院から身を投げてしまうんですね。
なんとか一命を取り留めたものの、一切の記憶を失ってしまう。

。・゚(゜´Д`゜)゚・。

水斗がね…!もう切なくてね…!!おうっおうっ…。
必死に自分の辛さを隠そうとするところがもう涙涙。
でも、その時の樋口には辛さを隠そうとする水斗の態度が冷たく見えて、誤解を招いてしまうんです。
水斗自身は、一人の時ならまだよかったけど、樋口という尊敬出来て、愛することの出来る存在が現れたのに、自分は教授の愛人で、ちょめちょめしてるところを見られてしまいます。何て昼ドラ展開…!
挙句、樋口は『実は俺、別の大学からのスパイなんだよね★きゃはっ(*益*)だからそっちに戻るんだもーん』みたいなことを言うのですよ。
そりゃま…お先真っ暗になるってもんです。がーん…。
だから身を投げてしまったんだけれども、不幸を絵に描いたような水斗が病院で目を覚ました時は、更に可哀相なことになっていたのです…!
でもね。
ここからが物語本編のスタートなわけでして。
一切の記憶を無くした水斗は子供と一緒で、本当に何もわからないし、何も出来ない。
だけど、愛人関係を強要されていた教授の記憶も一切無くなっている。それが不幸中の幸い。
そんな水斗を支えることになったのが、樋口なんですねぇ。

樋口は自分を責めるんですよ。水斗を助けられなかったことや、水斗の一見冷たく見えた態度が実は自分の弱さを隠そうとするためのものだったというのを見抜けなかったことを。
何ていうかねぇ…。
水斗が記憶を失ってからのお話は、ひたすら樋口のかいがいしさというか誠実さというか無償の愛がもう延々と描かれるわけです。もう、『いい人』としか言い様の無い位良い人で、正義の人なんですよ。
ホワイト巨塔で言うなら里/見みたいなね。あ、われながら良い喩え。自分で自分を褒めたい(…)。
これはもう、樋口が樋口でないと話が進まないというか、水斗は救われないんですね。
深く傷ついた水斗の魂が、樋口によって救われてそして再生していくまでのお話が、上下巻で丁寧に描かれています。

水斗がまるで幼児のようになってしまって、樋口を凄く困らせるんですよ。
服は着ないは、大切な論文(しかも発表まで日が無い…)をびりびりに破いた挙句、データの入ってるディスクまで壊してくれちゃうというご丁寧さ。
それでも樋口はめげません。思い悩みながらも、水斗の全てを受け止めようとするんですねぇ。
で、そんな樋口を困らせてばっかりの水斗に、読者はイラっとしそうなものなんだけども、水斗の過去が過去なだけに、イライラ出来ないんですよね。
今までずっと我慢していた辛さや悲しみを、記憶を失ってようやく表現することが出来るという悲哀が、読んでいて本当に胸にくる…。
それでも樋口カワイソス…ファイトっ…!子育てするシングルファーザーみたいだよ樋口…っ
と思いながら読んでしまうんですが。

そうして二人は穏やかに過ごしていたのだけれども、ワルの教授がそんな簡単に水斗を諦めるわけもなく。
忍び寄る魔の手。そして少しずつ水斗は記憶を取り戻していき、全てを教えてくれない樋口に疑問を持ってしまう。
というか教えられないからね。当然のことだけど。『お前は教授の愛人だった』なんて言えない…。
そんな水斗は、真実を知る為に樋口に秘密で教授のもとへいくのだけど、そこに正義の男、樋口が登場しちゃうんですね。そこで水斗は教授に無理やりクローゼットに隠されてしまうんですが、教授と、何も知らない樋口が水斗の過去を全てしゃべってしまう。
でもそこで樋口がそれだけ水斗のことを想っているかがわかるんですよ。
なんかね、親鳥が雛を翼で包んで守ろうとするような深い深い愛情。
感動する水斗は裏腹に、教授は絶望。がーん+ひぃー+ショーーーック!!!ぐらい?
だから教授は水斗と一緒に死のうとする。
挙句、教授は実は水斗のお父さんが好きで、早世してしまったお父さんを思ってよく似た息子の水斗を愛人にしていたというのだからたまったものではない…!
でも、今まで悪の存在でしかなかった教授が、ちょっとだけ人間味が出てくるというか、この人も結局は可哀相な人だったんだな…と思わせるんですねぇ。だけどソレとコレとは話が違うというかやっちゃいけないことがあるんだぜ?

そして無事に助かった水斗なんだけども、自分が記憶を取り戻してしまったことを樋口には言えない。恥ずかしくて。
っていうところで、話は終了。
書き下ろしはその後が描かれています。
水斗が幸せになれて、本当によかったよ…(´;ω;`)






――醜いぼくでも好きでいてくれるんですね。


汚れたまま、受け止めてくれるんですね。


今、水斗の胸の中で長山への厭わしさが消えている。


ウイルスが躰に入りこむような猛烈な不快感をおぼえていた自分はいない。


過去はこれからの自分が作るものだから。


そう、自分には柩の中に押しこめた死体に未来に続く命を与えようとしてくれた人がいるから。


樋口がいるから。


水斗の中に存在した他人を嫌悪する感情や自分を呪う感情を、彼が取り払ってくれた。


深い愛で。






樋口のまっすぐさに拍手。末永く二人で幸せでいてくれ…!!



【勝手に評価】
ドクター度:★★★★★(専門用語ががっつり出てきます。凄く調べたんだろうな。)
B  L度:★★★(そんなに高くはないかな。でもこの物語はこれがメインではないからこれ位が丁度いい。)
総   合:★★★★☆



ちなみに海/堂先生が好き。某医者兼作家先生と同じ名前v
樋口も優しいんだけども、そんな二人を陰ながら見守って支えている存在が素敵でした。



スポンサーサイト
Permalink *  CM(0) *  TB(0) *  EDIT * ▲TOP

COMMENT

Comment Form


秘密にする
 


TRACKBACK

TrackBack List


プロフィール

万里&おさる

Author:万里&おさる
万里とおさるの腐女子シスターズ。
姉なのにおさるに虐げられて過ごす、万年ディフェンス女、万里。
オフェンス担当、α派の笑顔で人をぶった切る(人に言われた)テラドSなオフェンス担当の妹おさる。
二人合わせて暫。

【当ブログについて】
・ネタバレしまくってます。基本的に最初は日常の日記、折りたたみで本の感想になっています。
・コメント大歓迎です。但し、ブログ内容と無関係と判断したものや、誹謗中傷の類は削除させて頂く可能性があります。
・御同類の方のみリンクフリーとさせて頂きます。でも一言ご報告頂けると小躍りして喜びます。



お気に召しましたらぽちっとしたって下さいまし^^



最新記事



FC2掲示板



カテゴリ

小説:英田サキ (13)
小説:暁由宇 (1)
小説:洸 (1)
小説:安曇ひかる (2)
小説:五百香ノエル (3)
小説:榎田尤利 (5)
小説:いつき朔夜 (1)
小説:音理雄 (1)
小説:鬼塚ツヤコ (1)
小説:神楽日夏 (1)
小説:華藤えれな (2)
小説:加納邑 (2)
小説:綺月陣 (1)
小説:樹生かなめ (14)
小説:久我有加 (1)
小説:楠田雅紀 (1)
小説:剛しいら (6)
小説:木原音瀬 (16)
小説:榊花月 (1)
小説:崎谷はるひ (1)
小説:砂床あい (1)
小説:沙野風結子 (3)
小説:愁堂れな (2)
小説:砂原糖子 (4)
小説:しみず水都 (1)
小説:清白ミユキ (1)
小説:須和雪里 (1)
小説:高遠琉加 (9)
小説:谷崎泉 (1)
小説:玉木ゆら (1)
小説:中原一也 (1)
小説:萩野シロ (2)
小説:花川戸菖蒲 (1)
小説:バーバラ片桐 (5)
小説:鳩村衣杏 (1)
小説:花郎藤子 (2)
小説:樋口美沙緒 (3)
小説:火崎勇 (3)
小説:ひちわゆか (2)
小説:日向唯稀 (2)
小説:真崎ひかる (2)
小説:松岡なつき (2)
小説:松野たばこ (1)
小説:御木宏美 (1)
小説:水戸泉 (3)
小説:水壬楓子 (2)
小説:睦月朔子 (1)
小説:夜光花 (6)
小説:夕映月子 (1)
漫画:秋葉東子 (3)
漫画:亜樹良のりかず (1)
漫画:麻生海 (1)
漫画:阿仁谷ユイジ (2)
漫画:阿部あかね (2)
漫画:あべ美幸 (2)
漫画:雨隠ギド (1)
漫画:天城れの (2)
漫画:ARUKU (5)
漫画:池玲文 (3)
漫画:石川ちか (1)
漫画:石原理 (5)
漫画:井上佐藤 (3)
漫画:海野サチ (1)
漫画:えすとえむ (3)
漫画:エンゾウ (1)
漫画:扇ゆずは (4)
漫画:桜巳亞子 (1)
漫画:岡田屋鉄蔵 (2)
漫画:奥山ぷく (2)
漫画:小椋ムク (1)
漫画:小山田あみ (1)
漫画:梶本潤 (3)
漫画:語シスコ (1)
漫画:雁須磨子 (2)
漫画:川唯東子 (3)
漫画:河井英槻 (1)
漫画:木下けい子 (4)
漫画:京山あつき (3)
漫画:琥狗ハヤテ (1)
漫画:草間さかえ (5)
漫画:九重シャム (1)
漫画:国枝彩香 (2)
漫画:九號 (1)
漫画:車折まゆ (1)
漫画:クロオ千尋 (1)
漫画:黄河洋一郎 (1)
漫画:寿たらこ (6)
漫画:サガミワカ (1)
漫画:櫻井しゅしゅしゅ (1)
漫画:サクラサクヤ (1)
漫画:定広美香 (1)
漫画:嶋二 (2)
漫画:志水ゆき (4)
漫画:蛇龍どくろ (1)
漫画:舟斎文子 (2)
漫画:SHOOWA (3)
漫画:神葉理世 (2)
漫画:杉原チャコ (1)
漫画:杉本亜未 (1)
漫画:鈴木ツタ (3)
漫画:関口かんこ (1)
漫画:高久尚子 (1)
漫画:タカツキノボル (1)
漫画:高永ひなこ (1)
漫画:高峰顕 (1)
漫画:宝井さき (1)
漫画:宝井理人 (2)
漫画:田倉トヲル (1)
漫画:館野とお子 (2)
漫画:環レン (1)
漫画:椿かつみ (1)
漫画:天禅桃子 (1)
漫画:トジツキハジメ (1)
漫画:直野儚羅 (1)
漫画:中村かなこ (1)
漫画:夏目イサク (4)
漫画:七織ニナコ (1)
漫画:楢崎壮太 (1)
漫画:南国ばなな (1)
漫画:二宮悦巳 (2)
漫画:ねこ田米蔵 (1)
漫画:葉芝真己 (3)
漫画:日高ショーコ (2)
漫画:びっけ (1)
漫画:秀良子 (3)
漫画:平喜多ゆや (1)
漫画:葛井美鳥 (4)
漫画:藤谷陽子 (1)
漫画:藤たまき (2)
漫画:古田アキラ (1)
漫画:ホームラン・拳 (1)
漫画:ホコ (1)
漫画:穂波ゆきね (1)
漫画:本庄りえ (1)
漫画:本間アキラ (4)
漫画:真枝真弓 (1)
漫画:まさお三月 (2)
漫画:斑目ヒロ (0)
漫画:町屋はとこ (1)
漫画:松尾マアタ (1)
漫画:松本花 (2)
漫画:麻々原絵里依 (3)
漫画:ミナヅキアキラ (1)
漫画:宮城とおこ (1)
漫画:宮本佳野 (1)
漫画:むとべりょう (1)
漫画:明治カナ子 (3)
漫画:萌木ゆう (1)
漫画:本木あや (1)
漫画:元ハルコ (2)
漫画:桃山なおこ (1)
漫画:もろづみすみとも (1)
漫画:門地かおり (3)
漫画:モンデンアキコ (1)
漫画:ヤマシタトモコ (2)
漫画:山田コウタ (1)
漫画:山田2丁目 (2)
漫画:山田ロック (1)
漫画:大和名瀬 (1)
漫画:山中ヒコ (3)
漫画:山本小鉄子 (3)
漫画:やまねあやの (4)
漫画:柚摩サトル (1)
漫画:ユキムラ (2)
漫画:吉池マスコ (3)
漫画:ヨネダコウ (1)
漫画:依田沙江美 (1)
漫画:わたなべあじあ (1)
一般書:岩本ナオ (1)
一般書:大武ユキ (1)
その他 (5)



FC2カウンター



月別アーカイブ



最新コメント



検索フォーム



リンク

このブログをリンクに追加する



QRコード

QRコード



Copyright © 暫。 All Rights Reserved.

テンプレート配布者: サリイ   素材: Bee  ・・・   
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。